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特許について、できるだけ分かりやすく説明しています!スクロールして頂くと過去の内容を閲覧できます。ぜひ読んでみてください!!

Page 3 特許権をどのようにして活用するか

 こんにちは!前回は、特許権の内容や取得方法をお話ししました。今回は、特許権を取得した後はどのように活用すればよいのか、をお話ししたいと思います

 新たに開発した新製品について無事に特許権を取得できたとしても、特許庁に特許権の発生が登録されているだけでは、あまり意味がありません。特許権が発生すると、特許権の対象となっている製品等については、基本的に他人が勝手に製造及び販売することはできなくなるのですが、他人は特許権の存在を知らないことが多いのです。

 特許庁は「公報」を発行して国民全員にその特許権の内容を知らせるのですが、その公報は通常一般の方々の目にとまるものではありません。特許権の内容を知りたい人がウェブサイト等で調べて初めて知ることができるもので、一般家庭や企業に特許庁から自動的に公報が送られてくるようなものではないのです。このため、特許権を取得しても、他人が自ら、特許権の対象となっている製品等の製造や販売をやめてくれることは少ないです。

 ではどうするのか?ですが、まずは、特許権者が自分自身で特許権の内容、すなわち、自社製品が特許であることを積極的に発信する策があります。例えば、(1)製品自体やそのパッケージに特許番号等を記載し、製品を目にした他者に特許の存在を知らせるとか、(2)製品のカタログや販売ウェブサイトに特許を取得していることを明記しておく、といった方法があります。これらにより、他者が、「あっ、この製品には特許があるのか。では同じ製品や似た製品の製造販売を控えよう」という気持ちになることを期待します。これで控えてくれれば、かなりの効果です。特許権者は製品の販売を独占できます。

 しかしながら、他者が、特許の事実を知っても、その製品の製造や販売をやめない場合もあります。自分の製品は特許製品には該当しないと信じ込んでいる場合もあります。そのような場合には、次の策として、その他者に警告書を送る方法があります。「あなたの製造販売している製品は私の特許権を侵害するから直ちに製造や販売をやめてほしい」と伝えるわけです。これにより、他者の製造販売を牽制し、やめる方向に導いていくわけです。

 そうは言っても、警告書を送ってもその他者が製造や販売をやめない場合もあります。他者は、警告書をみても、自分は何も間違ったことはしていない、と考えることも多いですし、自分の製品は特許製品には該当しないと確信していることもあります。このような事態となった場合には、更に次の手を打つことになります。

 それで、次の一手なのですが、字数が多くなってきましたので、今回のお話はここまでとしましょう。次の一手は次回ということで。今は既に涼しくなっており、毎日眠りやすくなりましたし、食事も美味しくなってきました。皆さんに過ごしやすく快適な生活を楽しんでいただくためにも(?)、このお話はのんびり進めて行きたいと思っています。次回も読んで頂ければ嬉しいです!

Page 2 特許権とは?

 こんにちは!今回は特許権についてお話ししたいと思います。製造業等の方は、新たに開発した新製品を販売するときに、この新製品を他人に真似されたくない、自社だけで販売を独占したい、とお考えになると思います。このような場合に、新製品を他人が勝手に販売できないようにできるのが特許権です。例えば、製造業の方が、新製品を販売するとき、この新製品に特許を持っていれば、他人による同じ物の販売を止めたり、勝手に同じ物を販売された場合に賠償を請求できたりします。

 では、特許権は、どのようにすれば取得できるのでしょうか?特許権は、新技術の開発と共に勝手に発生するわけではありません。特許権は、特許庁という役所に特許出願(特許申請)をしなければ取得することができません。特許庁に特許出願をし、審査官による審査を経て、特許権が付与されます。この審査では、新しい技術(発明)について、新しさ(新規性)、難しさ(進歩性)、産業において利用できるか(産業上の利用性)の有無が判断されます。新しい技術にこれらがある場合に限り、特許が付与されます。

 ですので、特許を取得したい場合は、まず特許出願をすることが必要です。そして、特許出願には、審査官が上記の審査ができるように、新しい技術(発明)の内容を書きます。そして、特に注意が必要なのは、上記の「新しさ」は、他人に知られていないことを意味するので、基本的には新製品の販売前に特許出願をしておかなければならないことです。

 このような特許出願ですが、まともに審査をしてもらえるように新しい技術(発明)の内容を書くことは、なかなか大変です。このため、特許事務所は、発明者さんから依頼を受けて、特許出願書類を作成して、特許取得までの特許庁とのやりとりを行っています。特許事務所の存在意義の1つですね。

 このように、製造業等の方々にとって、新たに開発した新製品の販売時に特許を取得しておくことは、有効な手段です。今日では、企業間の競争で、スマートフォン、車、エアコン等のあらゆる製品には、無数の特許が取得されています。そして、技術開発の積み重ねにより、驚くべき高度な技術が登場しています。しかしながら、私は、いろいろな発明について特許取得のお手伝いをして高度な技術を見過ぎたせいか、今ではシンプルに、傘とか、靴とか、コーヒーとか、バタートーストとか(笑)、を最初に考え出した人こそ、本当にすごい人なのでは、と思っています。

Page 1 「知的財産権」と言われても…

 私は、特許事務所で弁理士として仕事をしているのですが、特許事務所や弁理士と言われても、何のことだか、わからないと思います。私自身、家族や友人、知人に、自分の仕事を説明しても、「う~ん…」と言われて話が続かなくなることが多いです。なので最近は、自分の仕事を説明すらしないこともあります。よく知られている職業である、税理士さんや弁護士さん、お医者さん、パイロットがうらやましいですね。

 そんな弁理士は、知的財産権というものを扱う仕事です。そして、知的財産権は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、等の形のないものについての権利ですが、一般的には、まだまだよく知られていないのが現状なんです。それで、この場を借りて(笑)、ちょっと紹介しようと思い立ちました!

 まずは特許権ですが、これは、新しい技術を考え出した場合に、この技術を他人が勝手に使えないようにしてくれる権利なんです。例えば、製造業の方が、新たに開発した新製品を販売するときに、この新製品に特許を持っていれば、他人に真似をされないようにしたり、勝手に同じ物を販売された場合に賠償を請求できたりします。逆に、悪気なく製品を販売していても、他人から特許製品と同一だから販売をやめて欲しいと言われるかもしれません。実は、この特許権などの取得をお手伝いしたり、揉め事を解決するのが私の仕事なのです。

 どうでしょう、ここまで退屈にならずに読んで頂けたでしょうか?(笑)。知的財産権は、事業者さんにとっては、「知っていると役立つ権利」だったり、「なかなか使える権利」だったりするのですが、経験上、長い話は聞いてもらえないことを知っていますので、この辺で!できれば、次回もまた、皆様に何かお話を聞いて頂けると嬉しいですね。